日本も相当大きな台風被害が起こるようになりました。

昔はハリケーンのほうが台風よりも被害が大きいという認識があったのではないでしょうか。

しかし、最近では日本でも台風の被害を多く受けて、台風とハリケーンとでは、一体何が違うのか疑問を持つ人たちも多くなって来ました。

本当に台風よりハリケーンの方が脅威というイメージはあっているのでしょうか。

台風とは

台風とは、  最大風速(10分平均)に基づいて分類しています。

熱帯低気圧というのは、台風よりも弱い段階のことを言います。

熱帯低気圧では

最大風速(10分平均)が、ノット (knots)- 33 秒速(m/s) – 17時速 (km/h)- 62の状態のことを言います。

タイフーンは、国際的に最大風速が64kt以上の熱帯低気圧のことを言います。一方で台風は、既にお話しした通り、34kt以上のものに対していいます。

世界の国々で台風やハリケーンという言い方が違っていたりしますが、「タイフーン(typhoon)」の基準は、あくまでも64kt以上のものに対していいます

大きい台風が来れば強い台風が来たと警戒してしまう人もいるかもしれませんが、台風の大きさは、風速15m/s以上の領域(強風域)の半径を基準にし、大型(大きい)は強風域の半径​500km以上~800km未満のものを言い、 超大型(非常に大きい)は800km以上です。

強さと大きさは台風の異なる性質なので、実際には強くて大型でない台風もあります。

台風に関する情報では台風の大きさと強さを組み合わせて、「大型で強い台風」と呼びます。

強風域の半径が500km未満の場合には大きさを表現せず、最大風速が33m/s未満の場合には強さは表現しません。

「強い台風」と発表している場合、その台風は、強風域の半径が500km未満であり、中心付近の最大風速は3343m/sで暴風域を伴っていることを表しています。

 気になる台風とタイフーンの違いは

同じ基準で語られているのなら、いろいろデータですぐに比較をすることが出来ますが、問題は基準が違い、日本では10分間の平均値であるのに対して、アメリカでは1分間の平均値となっている点です。

このあたりの問題をどう考えていけばいいのでしょうか。

ハリケーンの1分間の平均値のほうがやや大きめに出る傾向があると言います。同じ台風でもおよそ2割程度サファ・シンプソン・スケール(Saffir-Simpson Scale)の風速が大きく表現されます。

平均風速の基準が違うということは、台風とハリケーンを正しく実際には比較することが出来ません。それは仕方のないことでしょう。

ニュースでは、「猛烈な台風◯号」などと言われる台風は、Saffir-Simpson Scale で最も強いカテゴリー5に相当します。正しく比較することが出来ないとしても日本においても、 カテゴリー5のハリケーン並みの台風が充分来る可能性を考えることが出来ます。

 今後もっと大きな台風被害の可能性

専門家はアジアや北米で大型の台風やハリケーンが相次いで発生していることについて「総合的にみて地球温暖化の問題と関係しているのは明らか」と指摘しています。

温暖化の影響で、海氷融解によって海水面の上昇が起き、大量の湿潤な空気が大気中に蓄積することに。

熱帯低気圧が発生した場合には相当巨大化すると考えられています。

台風とハリケーンの問題を考える上でも、地球温暖化の問題は切り離すことが出来ません。