こども防災協会 鹿島 美織です。
3月は久しぶりに、石巻(宮城県)でデイキャンプを行う予定です。

鹿島は東京と石巻の2拠点生活なのですが、最近は年の15%から20%程度しか宮城にいません。

色々なところで防災キャンプを開催しているため、今週は兵庫、今週は鹿児島で来週は石川とバタバタしがちです。
本拠点のある石巻にいる時間や活動が減ってしまっていて、最近では年に1回、2回程度しか集まりを開催できていない状態…。

元々、地元の方にしっかりよりそえるような性格でないこともあって、負い目も感じている中ですが…。石巻や東松島などには、特別な思い入れがあります。
渡波や大谷地、大川周辺などご近所の方からお問合せなどがあると、とっってもうれしい気持ちになります。
お電話をいただいた保護者様と、ついつい、お話してしまうことも…。

そんな中で、2011年の夏頃のブログがでてきました。
こども防災協会の前身となる「ぐるぐる応援団」をたちあげて、石巻市の渡波小学校の避難所の裏手で、こどもたちがあつまれる「わたのハウス」をひらきはじめた頃のブログです。



オムライス@渡波レインボーハウス/みんなの家(仮)


 津波の入った家を譲って頂いて、みんなで使っています。

 私のように宿泊場所に困っていたボランティアが
 ゲストハウスとして使いながら、
 子どもたちのためのプレイルーム、居場所にするというコンセプト。
 みどりちゃん(てんとーむし団)や健ちゃん(つなプロ)、
 花、リョウスケが大人で、子ども達が20名ほど。

 この1週間程度、毎日、泥をはきだしながら、
 少しずつ環境を整えています。
 かきだした泥にはガラス片がざくざく入っているような状態でしたが、
 少しずつ、少しずつ、家らしさを取り戻しています。
 今日も、子ども達が内ガラスに残った津波の跡を一生懸命消していました。

 まだ、障子は破れたままで、あちこちに埃もたまっていますが、
 そこに人がいて、声が聞こえてくると、とたんにあたたかな
 『居場所』になるから不思議です。

 今日は、子ども達のリクエストで、みんなでオムライスをつくりました。



「わたのハウス」でプレイルームを開いていた頃から、もう十数年が経過しました。
あの頃、小学生だった子たちの何人かはすでに働きはじめていたり、結婚していたりします。

デイキャンプのお問合せのお電話の中で、あるお母様とお話ししていたところ、あの頃、渡波小学校に避難していたとのこと。
たくさんのボランティアが出入りしていた大きな避難所で、つらさや大変さもあったけれど、たくさんの方との出会いがあったとおっしゃっていました。
ケンカもあったしきつかったけれど、地域全体が大きなコミュニティのようで、孤独だけは感じなかったと。

たくさんの人が当たり前のように会話をしていて、お風呂やお食事も一緒にして、地域が丸ごと親戚になったような、大きな避難所でした。
ボランティアの私が言ってはいけないセリフですが、多くの大変さの中に、みんなの人と過ごすあたたかさやエネルギーも存在していた気がします。

渡波にお住まいのお母様は、平日で送迎の問題があるとのことで、デイキャンプにお申込みいただけるかは分からないとのですが、、、 避難所の頃のお話に花が咲いて、きゅんとした気持ちになりました。 
来月の「いしのま★キッチン」でのキャンプは、小さいけれど、石巻や宮城の子たちと会えるのがとても楽しみです。

こども防災協会 鹿島美織