防災キャンプの様子を少し、ご紹介します。

こどもたちが一生懸命に書いているものはというと…

「いのちのリスク」のワークシート。

人はどうなったら死んでしまうの?
人が「死ぬ」原因やキケンについて考えます。

 


「キャンプの前」でよくあるのが、

○ えんぴつを目にさす
○ 道路にとびだす
○ 車にひかれる
○ 知らない人についていく
○ けむりをすう
○ 息を止める
○ 地震

など。大人が注意することがそのまま、出てきます。

 

【キャンプの前】のところは、こどもさんの知識によってとっても差が出るんです。
火山や津波など災がいについて記述してくる子もいますし、まったく記述がない子たちもいます。

年齢ももちろんありますが、こと、災がいの知識については、ふだんからご家庭で教わっているのかどうかで大きな違いが出るようです。
火事や地震については、よく見かけます。これは、学校で教わっていたり避難訓練をしたりしているからだと思います。

 

さて、【キャンプの後】はどんな言葉が出てくるでしょうか。

○ 水を飲まないと死ぬ
○ 息を吸わないと死ぬ
○ 火砕流
○ 高山病
○ 津波は予想外に高くて死ぬ

当然なのですが、実施したプログラムの内容がそのまま出てきます。
教わったことが、そのまま、こどもたちの知識になるんだな…と実感。

興味深いなと思うのは、低学年の子や高学年の子など年齢に関わらず、「水を飲まないと死ぬ」「食べものを食べないと死ぬ」ということが、キャンプの学びとして出てくるということ。

今のこどもたちは、水を飲めないこと、食べものを食べられない状況があまり想像がつかないようです。
戦時中や30年前だったら、きっと違う結果になったのではないでしょうか。

 

 

 

ちなみに、例えばこの子の場合。

【キャンプの前】
1. 息をとめる
2.崖から落ちる
3.車にひかれる
4.家がこわれる
5.火事になる
6.あぶない所に行く。
7.じさつする
8.ナイフでさされる
9.しんぞうをおされる

【キャンプの後】
1.つなみに近づく
2.食べたり、飲んだりしない
3.水分保きゅうしない (※正:補きゅう) 
4.息をしないと5分以内に死んでしまう
5.津波は高くて足がはやくないと飲みこまれてしまう
6.富士さんに行くとさんそが半分の量になる
7.あまり食べものを食べない

具体的なイメージとして、キケンを認識してくれているのが分かります。

実のところ、「水」をはじめ「命のリスク」の原理原則につながる部分は、災害に関係なくこどもたちには知っていてほしいなぁと思っています。
こだわりをもってプログラムをつくっていますが、ほぼ全てのおこさんが、「水」や「酸素」について書いてくれるとは、思いませんでした。

こんな風にビビッドな反応がかえってくると嬉しい!
同時に、思った以上に伝わっていないなぁと思うこともあります。

レビューしながら、いいプログラムをつくっていきたいと思います!

こども防災協会 代表 鹿島 美織